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ダンまち 2巻 あらすじ・感想・ネタバレあり発売日2013/02/15

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【ダンまち】ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 2巻 あらすじ・感想・ネタバレあり 発売日2013/02/15

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ダンまち 1巻 あらすじ・感想・ネタバレあり発売日2013/01/14から一か月!

発売当時は、二か月連続で楽しめたんですね、うらやましい

というわけで、1巻で非常にいい盛り上がりを見せたダンまちの2巻感想になります

【ダンまち】ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 2巻 あらすじ

「初めまして、白髪のお兄さん」

ベルに声をかけてきたのは、自ら《サポーター》を名乗る少女・リリだった。

半ば強引にペアを組むことになった少女を不審に思いながらも、順調にダンジョンを攻略していく二人。

束の間の仲間。

一方で、リリが所属する【ソーマ・ファミリア】には悪い噂が絶えない。

その先には、人の心までも奪うとされる《神酒》の存在が──?

「神様、僕は……」

「大丈夫、ベル君の異性を見る目は確かなのさ。神のように、きっとね」

これは、少年が歩み、女神が記す、

── 【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──

【ダンまち】ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 2巻 感想・ネタバレあり

サポーター、世界を彩る役割(ジョブ)の話が興味深かった

迷宮(ダンジョン)系の冒険者といえば、戦士や魔法使いなど、いかにも冒険する人ってイメージが強いです

実際、一番最初に出てきたロキ・ファミリアの剣姫も戦士(剣士)なわけですし

なので、今回のサポーターという役回りは、新鮮でした

ゲームなんかはよくやりますが、補助系という役割はよく描かれます

でも、戦力的に同レベルの僧侶(ヒーラー)などが描かれることが多いんですよね

扱いとしては対等で、役割分担が違うだけ、パーティーの仲間

それと比べると、レベルが低いから雑用でもやらせておけ

そんな圧倒的な格差のある扱いは、あんまりお目にかかることがありませんでした

でもね、それが個人的にはめちゃめちゃ刺さりました

レベル(力量)が足りない、戦闘はできない、けれど、雑用はできる

だから、冒険者たちの冒険をサポートして日銭を稼ぐ

迷宮都市と呼ばれる世界での生き様としては、すごくしっくりきたんです

落とされた魔石やアイテムは、即座に数値になるわけじゃない

死んでいった敵からはぎとって、自分の荷物にいれなければならない

だから、自分の身の丈よりも大きな、バックパックに入れていく

ドロップアイテムを抱えて戦闘なんて出来やしない

自分で運べるものまでしか持ち帰れない

そんな、当たり前のことをしっかりと感じさせてくれた

ゲームではシステム側がフォローしてくれる、冒険の泥臭い部分

それがしっかりと描かれているのが、サポーターという役回りだったのかなと思います

ダンジョンに出会いを求めた少年(ベル)と、救われた少女(リリ)の話でした

いやあ、いい話でしたね

そうしたり顔でつぶやきたくなるぐらいには、素敵な展開でした

物語に救いや読後感を求める俺みたいな人間にとって、今回の話はまさにツボでした

絶望にうちひしがれ、何もかもが信じられなくなって、そんなときに、手を差し伸べられる

その瞬間がね、本当に大好きなんです

もうどうしようもない

だけど、別に不幸になりたいわけじゃない、救われたいんだ

だから、助けてと思いながら、もう助からないのなら助けないでと願ってしまう

『本当に、この手を取っていいのだろうか?』

救われる側は、いつだってどうしようもなく不安で、心配で…

だからこそ、救う側の包容力が試される

今回はそれが見事に描かれていました

リリルカ・アーデという少女の不幸を、ベルが見事に拭い去りました

不幸な少女が救われる瞬間っていうのは、いつみてもいいものですね

やっぱりね、心を奪われる瞬間というのは、それだけの理由があるからこそ映えるのです

身体を張り、命を賭け、相手のために尽くす

届くか届かないかじゃない、それでも、相手のために手を差し伸べるんだ

そういう気概が見えたのは、本当に最高でした

絶対に、この少女はベルを裏切ることはないだろう

そう思わせるだけの、大きな心の楔(くさび)が突き立てられた瞬間がいいですね

  • 心を奪われる
  • 恋に落ちる
  • 惚れる

いろんな表現がありますが、個人的には心を奪われるが一番好きですね

まさに、ダンジョンに出会いを求め、きちんとそれを成立させたと思います

今後も、よき相棒として冒険してほしいですね

物語の開幕と閉幕の演出がいい、こういうのめっちゃ好き

初めての出会いで、リリがベルに声をかけた台詞

それを、最後に返すようにベルがリリに声をかける

その演出が本当に大好きでした

何がいいってね、あのセリフをね、ベルが覚えていたことですよ

誰かに初めて話しかけられたときの言葉なんて、そうそう覚えているものではない

でもね、ベルはそれをきっちりと覚えていた

だからこそ、リリにああして言葉を返すことができたのだろうな…と思うとね

その後ろにたくさんの深い感情が見えてテンションがあがるのです

あの言葉には、本当にいろんな意味が込められていたと思うのです

それを、一つずつ拾い上げて楽しんでいこうと思います

リリにとっては…

きっと、相手を罠にかけるということに対する少しの罪悪感が混ざった言葉

声をかけて、相手から仕事をもらって、それで、騙さなければならない

嫌だけれど、そうしなければ、生きていくことすらできない

その葛藤の末に、自分を嫌いになりながら利己的に振る舞って磨いた話術が生み出した言葉

『だから、どうか…いつもと同じく最低最悪の嫌な冒険者でありますように』

そんな願いが、あの言葉の裏にはこめられていたのではないかなと思います

あれは、リリルカ・アーデにとって、どれだけの己の言葉をかけた言葉だったのだろう

そう思ってしまうと、深いな…と思ってしまうんですね

きっと、彼女は、この言葉を思い出すたびに、後悔して、そして、幸せになる

ベルを騙そうとした罪悪感と、ベルに救われた喜びを噛みしめるだろうから

そして、ベル・クラネルにとって…

あの言葉は、ヘスティアという神以外に仲間がいない少年に初めて差し伸べられた手なんです

誰も見向きもしなかったベルにとって、自分を初めて認めてくれた人

それが、リリなのだなと思います

何をしても相手にされなくて、ファミリアに入ろうとしては門前払いをされてきた

そういった、挫折を味わい続けた少年に差し伸べられた、仲間になりませんかという言葉

それは、ずっと覚えていたくなるぐらいに嬉しくて衝撃的だったのだろうな…と思います

  • ギルドの受付嬢であるエイナさん
  • 豊穣の女主人の看板娘であるシルさん
  • 主神であるヘスティア様

ベルの周りにいるのは、誰もが可愛いし、素敵だ

周囲の人には恵まれているけど、冒険を一緒にできる人は誰一人いない

(剣姫のアイズさんとは力量差がありすぎるから自動的に排除されますしね)

そんな、自分は満ち足りているはずなのに足りないという不思議な状況

それにぴたりとハマったのが、リリルカ・アーデという少女だったのかなと思います

物語の出会いには、順序というものがあります

きっと、他の誰かがベルの仲間になってから、リリが登場していたら、ここまで鮮烈な印象は残らなかったのではなかったのかな? と思います

何より、一人ずつ仲間になっていくというのが、またいいじゃないですか

気づいていたら増えていた仲間と、一人ずつ向かい合って増えていった仲間

どちらが好きかとわれたら、俺は間違いなく衝撃的な出会いのほうですね

こうして描かれた、一人から二人に増えた物語

どのように広がっていくのか、楽しませてもらおうと思います

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